まちの編集部「めもり堂」。葬儀にお届け。故人の記憶を記録に残す新聞「偲い出新聞」。「想い(メモリー)をカタチに」。福岡・筑紫郡那珂川町を拠点に活動する小さな編集部「めもり堂」。メモリアルシーンを切り取り伝えていく、もう一人のおくりびと。グラフィックデザイン及び記事制作・発行。広告(チラシ・ポスター・パンフレット等)制作・印刷。小ロット対応。PTA新聞や子供会新聞といったコミュニティ会報誌もおまかせ!
まちの編集部
めもり堂
〒811-1241 福岡県筑紫郡那珂川町後野1-10-17
TEL 080-1773-0177 FAX 092-952-1173
営業時間 月~金曜日 9:00~18:00
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会社情報
“編集長からひと言ふた言”
皆様、こんにちは。夜ご覧の方、こんばんわ。朝・・・もういいか。
まちの編集部・めもり堂は、福岡市の隣町である那珂川町にある、小さな小さな編集室です。私自身は、デザイン系の専門学校で25年にわたり教鞭をとり、デザインや編集の楽しさや奥深さを後進に伝えてきたつもりが取り柄の、普通のおじさんです。
そんな私が、人の生き死にに関わる大それたテーマに向き合い、「めもり堂」を立ち上げるきっかけとなったのは、私自身の“大切な人との死別”という経験でした。深い悲しみに暮れる中で、私は悲しみとは別のある感情を同時に抱いていることに気付きました。
それは「恐れ」です。
自分が死ぬことへの恐れではありません。大切な人が忘れられていくことへの恐れです。
私や周囲の人々は、自らの命が続く限り故人を偲び、折にふれ思い起こし、笑い、涙することでしょう。しかし、そんな人々にもやがて死がおとずれます。仏間の遺影だけが残るでしょうが、その息づかいを思わせるものは何一つ残らず、その語り部もやがていなくなり、人は忘れられていくのです。
なんて悲しいことでしょう・・・。
そんな中、知人からある依頼を受けました。
なんでも、その知人の大切な方が亡くなられたので、故人のひととなりが伝わるようなモノを葬儀で配布したい・・・といった内容でした。
当時私は、地元大野城市からの要請で、町おこしPRの製作物を企画・デザインしていて、地域コミュニティ新聞も作っていましたので、その形式で何か作ればいいツールが出来るのではないかと思いました。
私は二つ返事で引き受け、知人をインタビューし、B4サイズの用紙に記事をおこし「偲い出新聞」という安易なネーミングを付け翌日、知人に手渡しました。
そのときの光景は、一生忘れられません。
知人はその誌面を見るなり、こみ上げるものを抑えきれず、堰を切ったように泣き崩れ、何度も私に「ありがとう」と言ってきたのです。
記録メディアの技術がめまぐるしく進歩している中、「(恥ずかしながら)ちょっと時代遅れかな」と思っていた「活字」のパワーをまざまざと見せつけられました。
同時に、これは生涯をかけて私が取り組むべきミッションだと悟りました。
私は「どんなときでもデザインや表現は、楽しんで創り出すものだ」と学生にも自分にも言い聞かせてきました。その姿勢は今も変わりません。
「偲い出新聞」は悲しみ続けるためのものではありません。
だからこそ、私のような楽観主義のおめでたい人間が作ることに意味があるのではないかと勝手に思っているのです。思い込んでいるのです。
温かい、おおらかな気持ちで、「めもり堂」を見守っていただければ幸いです。
とりとめのない話になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!